これからの人生に迷いを感じると、情報を調べたり、レビューを読んだり、インタビューを見たり、実際に人を誘ってコーヒーチャットをしたりする。
情報源は X や Threads といった SNS、Reddit のような掲示板、YouTube、ブログなど。友人に誰かを紹介してもらうこともある。
ただ、アドバイスを受け取るとき、最近はまず「この人はどんな背景を持っているのか。そのアドバイスは自分にも当てはまるのか」と考えるようになった。
育ってきた環境も、使える資源も、求めているものも、人それぞれだ。相手と自分の状況が大きく違うのに、その違いを見落とすと、かえって混乱してしまうことがある。
これも、私が SNS を使う時間を減らし始めた理由の一つだ。アドバイスが多すぎて、入り乱れていて、どれも同じ平面に並んでいる。誰でもひと言口を挟めるけれど、すべての人の経験が自分にも当てはまるわけではない。
日本に長年住んでいて今後も暮らすつもりの人、日本での生活を体験したら台湾に帰る予定の人、台湾に住んでいて主にネットを通じて日本を知っている人。誰もが通りすがりにひと言残せる。でも、スクロールしているときに見えるのは投稿やコメントだけで、その背景まではわからない。
自分の成功体験を発信していても、十分な背景を説明していない人は多い。
オーストラリアにワーキングホリデーで渡り、その後就労ビザを取得した人が、2026 年になっても 2023 年の自分の経験を繰り返し発信し、オンラインセミナーまで開いているのを見たことがある。でも、この数年でオーストラリアの移民政策はかなり変わった。自分も実際にオーストラリアへ行ってみて、その人のやり方はほとんど参考にできないと感じた。
以前の私も、誰かが何をしたかばかり見て、その人が当時どんな条件を持っていたかを見落としがちだった。同じことをしてうまくいかないと、自分を疑い始め、相手の成功を自分の力不足の証拠のように受け取っていた。
もちろん、条件が違えば参考にならないという話ではないし、行動すれば必ず何かが得られるわけでもない。多くの人の能力や資源も、少しずつ積み重ねてきたものだ。ただ、アドバイスを受け取るときには、自分とは状況や目標が違うかもしれないと覚えておきたい。そのうえで、どの経験を参考にできるか、どの方法を調整する必要があるか、今の自分には再現できない条件は何かを考える。
以前、尊敬する先輩たちに相談したとき、彼らはたいてい、すぐに答えを出そうとはしなかった。まず質問をして私の背景や目標を確かめ、それから自分の考えを話してくれた。そのときのアドバイスは、今でも役に立っている。
ただ、今の自分に必要なのは、さらにアドバイスをもらうことよりも行動することだと、少しずつ気づいてきた。
アドバイスを求め続けることが、別の形の逃避になることもある。何をすべきかはもうわかっているのに、なかなか動いていないだけのこともある。
今の日本での就職活動では、友人たちが日本で働く人を紹介してくれて、本当にありがたいと思っている。そうした出会いから、いろいろなアドバイスももらった。
でも、ソフトウェア開発をこれからも続けていくと決めたのなら、これまでやってきたことを整理し、今の自分に足りない技術を身につけ、これから進みたい方向を考えたい。面接で筋道立てて話し、質問にももっとスムーズに答えられるようにするためだ。日本に長く住みたいのなら、日本語にもきちんと取り組まなければならない。
こうした根本的な課題を解決しなければ、どれだけアドバイスを聞いても、今の状況はあまり変わらない。
とはいえ、これはあくまで「アドバイスを求める」という話。いろいろな人の暮らしや考えを知って視野を広げたいだけなら、そこまで考え込む必要はない!
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